改正国立大学法人法の成立により、東京科学大学の2024年10月1日開学・誕生が正式に決まりました。
東京工業大学と東京医科歯科大学の統合の話は2022年8月から協議が開始され、僅か1年数か月で正式決定・法改正に至りました。
東京工業大学・東京医科歯科大学は名大・岐阜大のような「1法人複数大学制度(アンブレラ方式)」での統合ではなく、1法人1大学で統合し、法人名だけでなく大学名も変わります。
その統合後の名称「東京科学大学」と統合・新大学発足日「2024年10月1日」が国立大学法人法改正案が参議院本会議で可決されたことにより正式に決まったのです。
■国立大学の統合の形態
国立大学の統合方式には以下のようなものがあります。
・1法人複数大学制度(アンブレラ方式)
1つの国立大学法人を設立して、その傘下に複数の大学を置くスタイルです。各大学の自主性を保てること・各大学の歴史やブランドを残せることなどのメリットがある一方で、学業・研究などにおいて統合のメリットを最大限生かせないというデメリットがあります。
<1法人複数大学制度で統合した大学>
名古屋大学・岐阜大学→大学名は残し法人を「国立大学法人東海国立大学機構」に統合
小樽商科大学・帯広畜産大学・北見工業大学→大学名は残し法人を「国立大学法人北海道国立大学機構」に統合
奈良女子大学・奈良教育大学→大学名は残し法人を「国立大学法人奈良国立大学機構」に統合
・1法人1大学での統合
統合後は法人も大学名も1つにする統合です。統合へのハードルは非常に高いですが、学業・研究などにおいて統合のメリットを最大限生かすことができる統合方式です。
<1法人1大学で統合する大学>
東京工業大学・東京医科歯科大学→2024年10月に東京科学大学として統合
■東京工業大学と東京医科歯科大学の統合による大学入試に与える影響
詳細は以下の記事をお読み頂ければおわかりますが、
・2024年度大学入試は旧大学それぞれで実施されるので影響なし
・2025年度入試・2026年度入試の内容(募集定員など)は既に公表済みなので大きな変更は無し
・2027年度入試以降は変更の可能性があるが、遅くとも2年前には発表される
・2028年度入試で大きな変更の可能性が高い
などが予想されます。
詳細は以下の記事をお読みください。
東京工業大学・東京医科歯科大学が統合して2024年10月に誕生する東京科学大学について。入試制度・学部の名称・女子枠などの変更の有無や時期について。